朝目覚めた時、眠り足りないと感じることや、体の疲れが回復していないことが多くないですか?
体力が年々低下し、無理が利かなくなってきたなあ、睡眠時間をコントロールして体調を維持していかないとだめだなあと思うようになってきた方も多いでしょう。
では、翌朝疲れを残さないため、体調維持のために理想的な睡眠時間は何時間なのでしょうか。
最近では7時間睡眠が最強なんて言われていますが、その根拠はあるのでしょうか。
今回は、そのあたりを解説していきたいと思います。
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30代の理想の睡眠時間 7時間が最強?
20代の頃であれば徹夜で仕事しても遊んでいても次の日の仕事は何とかなったものです。
しかし、30代ともなるともう体は若くないなと思うことが増えてくる年代でしょう。
無理できないとなると日ごろから体調管理を意識して生活をすることが重要になります。
では皆さん、どのくらい睡眠時間を確保しているのでしょうか。
平均でみると、30代であれば6時間半~7時間の間が平均となります。
この数字を海外と比較すると日本人は突出して短い数値となっています。
海外では、平均8時間からが当たり前です。日本人は勤勉な国として海外では認知されており、本当に寝る間も惜しんで働いている人もいる国です。
こういった背景が睡眠時間の低下をもたらしているのでしょう。
しかし、最近は睡眠時間の低下による健康被害が数多く報告されるようになりました。
がんや糖尿病、高血圧などの生活習慣病に始まり、うつ病などの精神疾患から認知症に至るまで様々な分野の疾患への影響が明らかになってきているのです。
睡眠時間ごとに死亡リスクの関係をみた研究では、睡眠時間が7時間から下がっていくごとに死亡リスクは上昇していました。
なので、睡眠時間の確保は大事だという話になるのですが、ここで重要なのは、睡眠時間が7時間から上昇していっても死亡リスクが上がっていたということです。
睡眠時間が8時間や9時間のグループが、7時間のグループより死亡リスクが高いということが報告されています。
睡眠時間が短くても死亡リスクは上がっていきますが、逆に長すぎても死亡リスクは高まっていたのです。
死亡リスクといった健康面から見たときに、睡眠時間の7時間最強説があるわけですね。
睡眠時間が5時間、4時間と短くなった時の日常生活への弊害
睡眠時間が短くなると生活習慣病などの健康被害があることはわかりました。しかし、気になるのは将来のことよりも今日のこと。
日頃の体調管理として睡眠時間を確保したいけど、どうしても短くなった時。その時はどういった影響があるのでしょうか。
基本的には日中の眠気でミスを引き起こす、ということが基本になります。
そもそも眠気があるだけで仕事に集中できなくなりますよね。
集中できなくなるということは、ミスを引き起こします。
普段なら絶対見逃さないようなことを見逃すようになります。
ここで大事なのは、いくら自分がしっかりしているつもりでも、頭は働いていないことが多いことです。
睡眠不足であれば、脳の覚醒状態が変化しています。そういう自分の状態は自覚しにくく、覚醒状態が低下した状態であれば気づきや発見には繋がりにくくなることを覚えておいた方が良いでしょう。
睡眠不足の時は自分を過信しないようにしたいものです。
また、頭痛や吐き気を催すことも多いでしょう。これらの症状に関しては、昼休みの時に、10~15分だけ眠るようにすると、少し気分が回復します。
そして、気を付けたいのは抑うつ症状が出現することです。うつ病と診断されなくても、物事をネガティブに捉えてしまいがちになってしまうということです。
例えば、睡眠時間5時間とかの時、上司からミスを注意されるとします。
睡眠時間が確保できているときは、次から頑張ろうと前向きに検討できるのですが、睡眠時間が不足しているときは、「何て自分はダメなんだ。このままでは上司に失望されてしまう」なんてことまで考えてしまいます。
これが抑うつ症状です。うつ傾向にある場合、まず睡眠時間を確保することを考えたほうが良いといわれているくらいです。
思春期は睡眠時間が長い? 年代によって平均睡眠時間が変化
厚生労働省の調査では平均して25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間と、20年ごとに30分ずつくらい短くなっていくことが報告されています。
ちなみに思春期は8時時間以上となっています。個人差もあるかとは思いますが、やっぱり長く必要ですよね。
思春期の方であれば8時間を目安に睡眠時間を設定してみてはいかかでしょうか。
適正睡眠時間のチェック方法
自分の適正睡眠時間のチェック方法は、「自分が日中に眠たくならなくて、快適に過ごせる時間」となります。
なので、平均時間をもとに自分で調べていく方法が一番適しています。
ここで重要なのは、その睡眠時間を試すときは2~3週間試してみることが大切ということです。
例えば、自分は6時間で頑張りたいけどできるかわからないから2~3日試してみようとなる場合、本当は不足していても2~3日であれば頑張れてしまうことが多いからです。
2~3週間であれば、ごまかしが利くラインを超えているので、ここを快適に過ごせる時間を設定することをおススメします。
ノンレム睡眠の時間に注目すると理想の睡眠に近づく
今まで、睡眠の時間についてのみ説明してきましたが、理想の睡眠のためには質にもこだわった方がいいでしょう。
睡眠時間は確保しているのに、日中の身体のだるさがある、または眠気で仕事が大変、などの症状がある場合は睡眠の質が悪いことが原因として考えられます。
睡眠は浅いレム睡眠と、疲労回復などに関係のある深いノンレム睡眠を繰り返しており、その時間比は凡そ2:8と言われています。
ノンレム睡眠の時間をしっかり確保するためには、就寝環境と生活習慣が大事になります。
覚醒してしまうような刺激がある環境ではノンレム睡眠の時間は長くなりません。
また、睡眠前はスマホやテレビの光を目に入れないよう生活を工夫しましょう。
よりよい睡眠のためには体内時計を調節することが大切
体内時計とは、太陽の光を浴びることや就寝時間によって体内でホルモン分泌が生じますが、その時間によって日中の眠たくなる時間などが決まってくる現象を名付けたものとなります。
それらが同時間帯でリズム良く生じることで、生活が一定となり体内時計が安定した状態となります。
意識したいのは、休みの日に遅く起きることや夜更かしをすることをできるだけ避けること。
特に1時間以上起床時間、就寝時間がずれると、次の日への負担が大きくなり、日中の眠気やパフォーマンスの低下につながります。
理想の睡眠時間まとめ
睡眠時間に関して分からないことは解決しましたか?
睡眠時間の確保は大切ですが、自分の適正睡眠時間をしっかり把握して、日中の時間を効率的に使えるよう睡眠生活を整えていきたいものです。